Fotografiska
ストックホルムはなかなか太っ腹で、入場料無料の美術館や博物館が結構ある。有料でも、時間限定で無料になるところも多い。
一方で、入館料が165SEK(2000円弱)ほどかかっちゃう写真美術館もある。でも、赤レンガの建物やインテリア、プログラムや展示の仕方がめっさかっちょよく、おまけに最上階に、湖越しにストックホルムを一望できる眺めのよいレストランやカフェがあって、スタイリッシュ!しかも、週末には夜中1時までオープンしている。
Fotografiska。写真を見るのは大好きなので、ここにはぜひ行ってみたかった。まる1日いられそう。屋内だから、あまりに天気がいいとなんだかもったいないし、でも眺めのいいカフェがあるから、そこそこ天気のいい日がいいなー。
こんなわがままな条件をクリアできる日がついにやってきた。雲の切れ間から青空がのぞく。今日だ。今日しかない!
地下鉄のスルッセン駅から歩いて10分くらい。スルッセン周辺は大工事中なので、道がわかりづらく、適当に歩いていたら崖の上に出てしまった...下る道はなく、また駅まで戻らないといけない。往復30分くらいムダに歩いちゃったけど、ま、眺めがよかったからいいか...
駅から湖沿いに車道を歩いて行くと、Fotografiskaまでの距離を知らせる横断幕がちょいちょい掲示されている。「あとちょっとだよ。着いたらカフェでゆっくりしてね」とか、もうちょっとだがんばれーと励ましてくれるコメント付きで。
はい着きました。
平日なのに(年末だけど)、入館券売り場に列ができるくらいたくさんの人が来ている。キャッシュレス社会スウェーデン、この美術館ではキャッシュ使えません。カード払いのみ。オンラインで事前購入もできる。
階下には無料で使えるロッカーとコート掛け、2階と3階(スウェーデン風に言うなら1階と2階)がギャラリー、4階(3階)がカフェとレストラン。
私が行ったときは、ギャラリーで6つの展示が行われていた。シュールレアリズムな世界のコラージュ写真やレトロなアメリカを再現した展示などの実験的な作品から、北欧諸国の暮らしや人々の手を捉えた社会派の作品まで。ショートムービーや撮影のドキュメンタリーなども見られる。
なかでも見入ってしまったのは、Erik Johanssonというプラハ在住のスウェーデン人写真家の作品。ルネ・マグリットやダリみたいな、シュールな世界観を写真で作り出していておもしろい!CGじゃなくて、ベースにしているのはあくまでカメラで撮った写真で、それを切り貼りしてありえない世界を描き出している。
こちらで作品見られます。↓
これはFull Moon Serviceというタイトルの作品。夜空に月を浮かべるお仕事の一場面。すてき。
実際の作品は屋外で撮られているけど(撮影ドキュメンタリーも上映されている)すぐ横に、この世界を疑似体験できるセットが組まれていて、実際にFull Moon Serviceできちゃいます。
この作品がある部屋は夜の写真ばかりなので、虫の声のBGMが小さく流されている。音があるとほんと夏の夜っぽい!
この、ちょっと無機質な感じ、ロイ・アンダーソン監督のスウェーデン映画の感じちょっと思い出す...
最上階のカフェに行く階段には、写真家さんたちのポートレートがいっぱい。ここも見ごたえあり。私も人物写真がすてきに撮れればいいのになー...
最上階のカフェ。こりゃえーわ。
レストランではかなり本格的なコースランチやディナーもサーブされる。私はカフェでオープンサンドとコーヒー。このカレーチキンとたまごのオープンサンド、95SEK(1000円ちょい)とストックホルム価格ではあるけど、めっちゃおいしかった!
写真好きだったらここ超おすすめ。毎日遅くまでやってるから、夜来てゆっくりするのもいいなー。展示変わるたびに何度も行ってみたいなーと思うとこだった。
♪♪♪
今日のSwedish Music
Sahara Hotnights
サマソニでたまたま観て一発ではまった。4人組のガールズバンドで、ガレージっぽかったりパンクっぽかったりポップっぽかったり、いろんなテイストがあるけどとにかく勢いがあってかっこいー!もう解散しちゃったけど...