ブエン・クマーノ!熊野古道・中辺路を歩く:Day3
2020年11月19日(水)今日も快晴!
行程:
野中(継桜王子)7:30 → 三越峠(お昼休憩) 11:00 → 発心門王子13:00 → 熊野本宮大社 15:30 → 熊野本宮大社16:40発のバスで紀伊田辺へ
移動距離:22km
熊野本宮大社まで:0km
前日まで:
さ、最終日。今日は距離が長く、帰りのバスの時間があるので早めの行動を心がけよう(きのう、うっかりのんびりしすぎちゃったし...)
本来、宿の朝ごはんの時間は7時からなのだけど、早めに出たいというと、6時半に用意してくださるとのこと。お弁当も頼んでいるのに、ううう、無理言ってすみません...
朝、部屋を出て食堂に行くと、パンのめっちゃいい香りが...
なんと、ホームメイドのパンが、焼き戻しではなく、焼き立てで出てきたーーー!
朝こんな早い時間なのに、ありがたいやら申し訳ないやら。
食後にヤギのはるさめさまたちとちょっと戯れて、出発。
MUIさん、ほんとにステキな宿でした。またあの晩ごはんとパン食べに行きたいなー。 自家製パンは毎週土曜に販売もされているもよう。こちらのFacebookページでご確認くださいませ★
MUIさんは野中のはしっこに位置するので、すぐ山道に入ります。
仲人茶屋跡をすぎると、本ルートは2011年の台風の影響でいまだに(2020年11月現在)クローズされていて、別途設けられた迂回路を4kmほど進むことになる。ルートマップにも書いてあるし、現地にも道案内が立っているので迷うことはなさそう。台風から10年たっても、まだ復旧のめどはたっていないようなので、素直に迂回路を進みましょう。最新情報は以下で。
迂回路が終わると湯川王子に到着。山中に忽然と、立派な神社が。
この年は(翌年である今もだけど)、全国で熊の目撃情報が多くて、1日目は必要以上に熊鈴をりんりん鳴らしながら歩いていたけど、3日目になるとそういう不安な気持ちはなくなってきた。まあ油断は大敵なのですが。山のきれいな空気を吸いながら、もくもくと森の中を歩くの心地よい。
11時ごろ、モダンなトイレのある峠に出た。三越峠というところ。トイレの横には、ちょっとした休憩所もある。
まだお昼にはちょっと早いし、お弁当はどこか山の中で食べようと思っていたのだけれど、きれいなトイレもあるし、ベンチもあって、休憩するにはもってこいの場所なので、ここでお弁当を食べることにした。
MUIさんでもたせてもらったお弁当。ごーかー!いろどりもきれい。容器も、使い捨てじゃなくて、リサイクルできるタイプのもの。かわいいし、記念にとっておけるし、ゴミにならんし、すばらし!お弁当箱は、今、袋入りの調味料(粉末だしとかローレルとか)を入れておくのに使ってます。
めちゃおいしいーーー!午後に向けパワーアップ。
ここでほぼルートマップの歩行記録と同じ時間帯になったので、この時間を目安に行動すれば、ちょーどいい時間の15時半くらいに熊野本宮大社に着くはず。
山の中の小さな川沿いの道を歩き、船玉神社を過ぎると舗装路に出た。車で通りかかった人が、乗っていくかい?と声をかけてくれる。だいじょぶでーす、と歩き続けると、ほどなくして発心門王子に着いた。
おおおおここが!
カミーノでいえばサリア的なところやね!ここからスタートすれば、古道の雰囲気を1日で楽しめるということで、多くの人はタクシーやバスで乗り付けてここから歩き始めたり、ここから先のスポットをタクシーで回ったりするらしい。実際、今まではほっとんど人に会うことはなかったけど、ここから先は人里と山道を交互に抜けていく道で、いわゆる名所的なところにかならず人がいた。
ここから、ゴールの本宮大社までは7kmほど。よし、では進みましょう。
そして。あとちょいで大社、というとこで続く石の道の途中、「ちょっとよりみち展望台」はこちら、という看板がでてきて、側道のような感じで小高い丘に登っていける道がある。以前小辺路に行った時には、この道をスルーしてしまったんだけど(なんでや)、今回はちょいと寄り道してみましたよ。
連なる山が、水墨画みたいできれいだな。関空に飛行機で降りていくときも、こういう水墨画みたいな和歌山の山が窓からきれいに見えて、いつもうっとりする。
ふはー着いた!まずはお参り。
本殿手前の参道に、八咫烏のおみくじ売り場がある。置物としてもかわいいので、3年前に小辺路を歩いたときに買っていったんだけど、その八咫烏さまはカミーノで出会ってお友達になったスペイン人のマルちゃんのところに遊びにいったとき、お土産として置いてきた。いつか、マルちゃんも熊野古道を歩きに来てねー、という気持ちで。ということで、再び自分用に2羽目を購入。
バスの時間まで小一時間しかない...大斎原にも行きたいところだけど、まずはデュアルピルグリムの証明書をもらいに行かなければー!
本宮大社のお向かいにある世界遺産熊野本宮館に、熊野古道のスタンプ帳とカミーノのクレデンシャルをもっていけば、熊野古道とカミーノの両方を歩いたという証明書を発行してもらえます。
その本宮館の前には、サンティアゴ・デ・コンポステーラからいっちゃん遠いモホンが!
3年前もここを通ったはずなのに、そのときは目もくれなかったな。ここにモホンがあることすらまったく気づいていなかったし、小辺路ではスタンプも集めなかったし、カミーノのカの字も考えてなかった。今はこれ見て大興奮なんだから、なんか不思議w
受付でスタンプ帳とクレデンシャルを出して、証明書を発行してもらった。和紙でできていて、めっさ素敵なデザイン!八咫烏とホタテのピンバッジもいただける。
「二つの道の巡礼者」の詳細はこちらー。
熊野本宮大社では、「共通巡礼達成大太鼓の儀」というセレモニーも行ってもらえるらしい。ただ、ただ私にはもう時間がない...
あああ!やっぱりもう1泊すればよかった!熊野本宮大社は前も来たからいいかな、と思ったけど全然時間足りなかった!やっぱその日帰りは忙しい。
後ろ髪ひかれつつ乗ったバスは、近くの温泉を通りながら紀伊田辺駅に向かうのだけど、どの温泉も雰囲気がよさそう。
後泊つけなかったのを激しく後悔...
熊野古道歩きのあとは、ぜひ温泉に1泊して、疲れをいやしてください(ハンケチをかむ)。
...でもまだ行ってない道もあるし、マルちゃん連れてこなきゃいけないし、いつかまた来たい。そのときは温泉にー!泊まるー!
ところで、帰りに乗ったくろしお号が、めっちゃめちゃラブリーでした。
※2019年にフランス人の道を歩いたときのカミーノ日記はこちら。