フィエーゾレで真夏の夜の野外シネマ
フィレンツェからバスで約20分。古代ローマ劇場の残るエルトリア人の街、フィエーゾレは小高い丘の上にある。テラスからはフィレンツェを一望。そよそよと風に吹かれながら、ここでぼーっと本を読んでいると、3時間くらいあっという間に過ぎる。
7月下旬から1か月くらい、フィエーゾレではコンサートや野外映画を楽しめるEstate Fiesolanaというイベントが開かれる。その会場はなんと古代ローマ劇場。なんてすてきなのー!ということで、先日、野外映画を観に行った。映画は、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す約800kmの巡礼路、カミーノ・デ・サンティアゴを歩く6人の旅人を追ったドキュメンタリー。これまた、なんてすてきな映画のチョイス!
Walking the Camino: Six Ways to Santiago
小さな息子を連れて、弟と歩くシングルマザー。
不遇の人生に疲れて鬱状態になったブラジル人の女性。
体力には自信がある、1人の時間を楽しむ、つもりで来たのに、ソウルメイトと巡り会ってずっと2人で歩くことになるデンマーク人の女性。
一人でなんでもできる!という強気のアメリカ人の女性。でも、体力削られて周りの人の親切に涙する。
長年連れ添った奥様を亡くした、初老の男性。
自分の体力を試すため、という若い男性。
などなど、それぞれの思いを抱えて30数日間かけて歩き続ける人々を追ったドキュメンタリー。長い道程を行く中で、自分を見つめ直して、歩く前と確実になにかが変わっていく。この道のりは、まさに人生そのもの!
という感じの映画。北部スペインの風景も美しい。すごく観てよかった!この映画を、この環境でこの時期に観られたのは、きっとなにか意味がある、と単純な私は思う。
といいますか、やばい!カミーノ・デ・サンティアゴ、今すぐ歩きたい!
きっといつか歩く。でもいつか、と言っていたらいつになっても歩けないので、来年歩こうかな、という気になっているw
ほんとに単純。でもきっかけなんて本当になんだっていい。要はやるかやらないかだ。