チンクエテッレでトレッキング
(長いです)
めっちゃ早起きして、フィレンツェ滞在中に絶対行きたかった場所、チンクエテッレに行ってきた。リグリア海に面した急峻な崖に貼り付くように、色とりどりの家が立ち並ぶ、5つの小さな村。現地までは電車を乗り継いで3時間くらい。幸運にもお天気は最高。
まずはチンクエテッレの玄関口といえる街、ラ・スペッツィアで「Cinque Terre Treno MS Card」を16ユーロで購入。 チンクエテッレには10年以上前に一度行ったことがあるけど、そのときはまだそんなに観光客も多くなくて、のーんびりしたところだった。でも今は平日なのにすんごい人。このカードを買うだけで長蛇の列。
このカードがあれば、チンクエテッレ内で電車に乗り放題、それにトレッキングコース入場料、トイレが無料になる。WiFiも使えるらしいけど、WiFiは弱くてほとんどつながらなかった。
チンクエテッレの5つの村は、電車ですぐに移動できるけど、さまざまなトレッキングコースでも結ばれている。崖なのでアップダウンはかなりある。一番歩きやすいコースは、崖沿いに5つの村を5時間かけて歩くコース。でも、数年前に起きた洪水で、このコースはまだほとんどが閉鎖中。一番手前のリオマッジョーレ ー マナローラ ー コルニリア間は歩けないというので(山の上を回るコースは開いている)、コルニリア - ヴェルナッツァ - モンテロッソ間を歩くことにした。各村の間は1時間半くらい。
海辺にある他の4つの村と違って、コルニリアは崖の上にある。駅からはひたすら階段を上がっていかないといけない。ミニバスも走っているけど、ゆったり景色をながめて、心地よい風に吹かれながらえっちらおっちら上がっていく方が、着いた時の喜びが大きい。
葡萄畑越しの真っ青な海ー!
中心部と逆方向の車道を少し歩くと、トレッキングコースの入り口がある。はじめはオリーブ畑を抜けて行き...
やがて崖沿いの道へ。遠くにコルニリアを望みつつ。その向こうに見えるのはマナローラ。
途中、突然バールが現れる。あれ?もう着いた?と思ったら、まだでした。こんなかわいいコースマップも。
なんといーますか、最高に気持ちいいです。ちょっと息きれるけど。
そして突然、眼下にヴェルナッツァが。わーきれい。もーきれい。何時間でも見ていられる!
街中もかわいい。こんな路地なら永遠に迷っていられる。本当は1泊して路地をかたっぱしから歩きたい。
街を抜けて、チンクエテッレで一番大きな街、モンテロッソへ向かう。この道から見るヴェルナッツァがまたステキ(トップの写真)。
崖際の道を延々歩いていると、突然歌が聞こえて来た。なにかと思ったら、道のわきの掘立小屋で、おっちゃんがレモネードを売っている。ただの物置かと思ったら人がいたので、おー、びっくりした。
「レモネードかオレンジジュース飲んでいきなよ。俺が作ったレモンだから、味は間違いないよ!どこから来たの?日本?あー、これ見てみて、このラジオ。日本製だよ。1960年代から使ってるんだ。プラスチックじゃないから重くて頑丈だよー。ほら。Made in Japanて書いてあるでしょ。えーと、マツシタ製」
おっちゃんのいかにもイタリアーノなセールストークにめっちゃ笑ってしまったし、ちょうど水も飲み切ったので、レモネードをいただく。おっちゃんめっちゃいい笑顔。
ビタミンC補給後、もうちょっと歩けば、モンテロッソに到着。
もう、このトレッキングコースはサイコーでした!チンクエテッレに行くならぜひ歩いてほしい!3時間ちょっとが長いというなら、コルニリア ― ヴェルナッツァ間だけでも。あ、でもヴェルナッツァ ― モンテロッソ間を歩かないと、おっちゃんのレモネードは飲めない。